子どもたちの英会話
子どもの家には、週に数回、洋上英会話&スペイン語会話スクール(GET) の先生がやってきて、英会話・スペイン語会話を楽しむ時間があります。
子どもたちに会いたい先生が、毎回順番を競うようにして(笑)、交代で来てくれるのです。
「今日から英語の先生が来るよ!」という初日は、午後2時半頃、GETの先生のハンナとモモが子どもの家に来てくれました。
二人が挨拶をした途端、「Hello!」「apple」「banana」なんて、知ってる英単語を勢いよく話し始める積極的なせいかちゃん(5歳)。
周りには、まだまだ緊張気味な表情のお友達もたくさんいます。
子どもの家では、英語やスペイン語を無理に「教える」という時間はあまりとっていません。
英語やスペイン語を話す先生たちが、子どもたちの生活圏に遊びに来るというスタイルなので、普段から自分が楽しくしていることに、言語が違う先生が寄りそってくれているような、自然な感覚です。
30分という短い時間で、お互いの緊張も解れ、先生たちが帰るころには
「また来てくれるの?」「まだ帰らないでー!」
「次いつ来る?」「ばいばーい!またねー!」なんて言葉も。
2回目からは、緊張気味だったゆうきくん(4歳)やりんたろうくん(4歳)も積極的に前に出て英語で挨拶するようになり、すっかり慣れてきた様子です。
子どもたちが驚くようなペースで他の国の言葉を話すようになるので、大人は言語面にばかり注目してしまいがちですが、英語やスペイン語の先生と触れ合うことから子どもたちが得ているものは、決して語学だけではありません。
いつも明るく笑顔で接してくれる先生たちから、子どもたちは人間としての大らかさや、言語外の異文化コミュニケーションも身につけています。
親以外の背景多様な大人たちと生活空間を共にして、それぞれの人たちと触れ合う機会にこんなにも恵まれていることも、船旅ならではの醍醐味、かもしれません。
GETの時間は、本来なら英語を「教えてもらう時間」。
でも、子どもたちを見ていると、それとは逆になっていることもあると感じる今日この頃です。
「言語が違っても(相手の言っていることが理解できていなくても)心は通じ合える」ということを、先生たちも子どもたちに教わっています。
国籍や言葉の壁なんて関係なく、相手に興味をもつ、相手を好きになる、一緒に笑う、歌う・・・ただそれだけ。
でもこれがすべてであるように、あい先生には見えました。そして、それは子どもたちが今ピースボートに乗っている意味、「子ども時代」に異文化に触れる意味にそのまま繋がっているような気がしてなりません。
いつも大切なことに気づかせてくれる子どもたちに感謝、ですね。