レストラン

毎日12時。

午前中、モンテッソーリの環境で存分に好きな活動に取り組んだあとは、子どもたちの大好きなお昼の時間です。

8階にある子どもの家から、みんなで手をつなぎ、4階にあるレストランまでお散歩します。

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最初は、待ち切れずに走りだすようにしてレストランに向かっていた年長の子どもたちも、出港して3週間たった今は自然と年長の子が年少の子と手をつなぎ、ゆっくりと歩きます。

 

「待つ」こと、「助け合う」ことを自然とできるようになるのは、異年齢教育の場のいいところです。

 

2歳のそらくんのお母さんも、「普段より、お兄ちゃんに手をつないでもらっているときのほうが足取りがしっかりしてる!」とビックリしていました。
年少の子どもたちは、お兄さん・お姉さんにあこがれながら成長するんですね~。

 

「900人の村」ともいえるようなピースボート船内では、14人の子どもたちはどこへいっても人気者。
ランチへと向かう廊下でも、すれ違う人たちごとに声をかけてくれます。

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さあ、大きな船内、子どもにとってはわりと長いお散歩のあとで、ようやくレストランにつきました。

「ウォータープリーズ!」
「ドレッシングプリーズ!」
「おかわりのはるまきプリーズ!」

毎日お昼ご飯を食べに行くレストランでは、クルーとの会話も子ども達の楽しみのひとつです。

クルーも「ふりかけ」「おかわり」「オミズ」「オハシ」と簡単な日本語は覚えてくれていますが、子どもたちは果敢に英語を使おうとしています。

「ワンモア、ウォーター、プリーズ!」

こんな言葉が自然と出てきて、先生たちも日々の成長にビックリです。

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最初の頃には

「ねえ、先生。お水がほしい。ゆって~」と、こっそりお願いしていた子も、今では、堂々と「プリーズ!」と欲しい物を伝えています。

クルーに「OK」と言われ、お願いしたものが自分の元に届くと本当に嬉しそうです。
お世話になっているフェリックスさんのお名前もしっかり覚えているので、用があるときは自分で「フェリックスさーん!」と呼びます。

 

大忙しのフェリックスさんから、「just moment please!」(ちょっと待ってねー。)と言われると、「フェリックスさん忙しいん。」と、つぶやいています。

 

子どもたちが堂々とやりとりができるのは、シンガポール明けのインド洋からはじめている英会話の時間も、功を奏しているもかもしれません。

 

洋上英会話スクール「GET」 のクラスを受講している保護者も多いですが、この先生たちが数日おきにキッズルームに遊びに来ては、英語の歌や手遊びを教えてくれます。
大好きなクルーたちが英語でお話しているので、子どもにとっては、彼らとコミュニケーションすることは日常をより楽しく過ごすための「サバイバルスキル」。
「英語を覚えて上手に使う」のではなく、何度も同じ言葉を聞いて、自分の口で言って、伝わる喜びを感じているようです。

 

インドネシア人クルーには「サンパイジュンパー」(またね)や「テレマカシー」(ありがとう)、

スペイン語を話すクルーには「ケタル?」(元気?)、「ムイビエン!」(超元気!)としっかり使い分けて。

毎日、体当たりのコミュニケーションが繰り広げられていて、旅をしながら、出会いを通じて、グローバルなコミュニケーションを身体で覚えているんだなあ、と大人が感激しています。

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3歳のしょうごくんは、フォークを落とした2歳のゆいちゃんを見て、

「フェリックスさん。 早くあたらしいフォークプリーズ!」と言って、

フェリックスさんがうなずくのを確認すると、

「ゆいちゃん。ちょっと待っとってね。すぐ新しいフォークくるからね。」と年下のお友達を、そっとフォローしてくれました。

大人になると英語ができないから、なんて言って黙ってしまうことも多いですが、子どもはいつだって体当たり。

そこに心があれば、結構、通じてしまうものなのです。

 

寄港地では、飲み物を買ったり、おやつを買うときに小さなお金を支払うなど子どもにとっても現地の人とお話できる場面がたくさんあります。

 

このレストランでの日常がそのまま国際交流に繋がるような気がして、嬉しく見守っている先生たちでした。

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