船内イベント:洋上夏祭り『うちわやさん』
「地球一周の船旅」というと、訪れる寄港地にばかり想いをはせがちですが、実際にピースボートで地球一周をした人が帰国後に「何が楽しかった?」と聞かれ、「船内生活!」と答えるケースは珍しくありません。
寄港地と寄港地のあいだの洋上の時間、世界各地から招く30~40人の水先案内人(ゲスト)の講演で世界のことを知ることができたり、ミュージシャンやダンサーのゲストに弟子入りをして毎日練習し、実際に発表する機会があったり、
洋上大運動会、ラテンナイト、音楽祭、夏祭り・・・と船内の楽しみかたも盛りだくさんなのです。
そして出港から3週間たった今日、インド洋の真ん中の洋上で、「夏祭り」が開催されました~。
浴衣コンテストからスタートした夏祭り。
艶やかで凛々しい浴衣姿に、観客席からは大きな拍手が起こります。
もちろん、一番大きな拍手を集めたのは、甚平姿の子どもたちでした。
鮮やかな甚平と、会場からの大歓声に、出演した子どもたちもちょっぴり誇らしげです。
そして、子どもの家からは、うちわやさんを出店することになり、夏祭りにむけて数日間は、取り組みたい子どもが好きな時間に「うちわづくり」が出来るように、子どもの家の環境の中に「うちわづくり道具」を入れていました。
ひとつひとつ手作りの小さなうちわがいくつも出来上がり、
「明日のうちわやさんは、8階にお店を出します」と伝えたところで、
「ねぇ先生。看板つくらないとお店わかんないよね。ご飯の後にみんなで集まって作ろうよ」と、6歳のわこちゃんが、提案してくれました。
すかさず「先生忘れとったん?」と、ほかの女の子達。
お母さん、お父さんも、「お花作りなんて久しぶり~」と言いながら、お花紙で飾りを作ってくれ、イーゼルをアレンジした素敵な看板が出来上がりました。
夏祭り当日は、たくさんの人が行き交う場所での出店とあって、子どもたちも大はりきり。
お客さんに向かって
「いらっしゃいませ~。じゃんけんして勝ってくださーい」
「うちわやさんでーす!」
と、元気な呼び声で、お店が開店しました。
知り合いのお兄さん・おねえさん、おじさん・おばさんが来てくれると、子ども達も意気込んで、跳びながらじゃんけんしたり、足じゃんけんをしてくる面白いお客さんもいました。
「3回勝ったらうちわあげるね。」とルールもしっかり伝えています。
3歳のたくみくんは、チョキ一筋で対決しますが、これが良くて、お客さんはなかなか勝てません。笑
負けたお客さんに、「たっくん、じゃんけんつよーい!」と声をかけられた後、
「負けたけどうちわほしい?あげよっか?」と、特別にうちわをプレゼントされたラッキーなお客さんもいました。
直前まで、「うちわやさん、せんよ。」と側で見ていた5歳のみなみちゃんも、「ずっと負けとるやん。次チョキやない?」と横でコメントしながら嬉しそうに参加していました。
お店に並べたうちわは、一時間程でなくなり、
「もう、うちわ終わっちゃったの?」と残念がるお客さんの姿に、
「じゃあ、このお花の飾りプレゼントしまーす。」
「髪につけてもかわいいですよー。」
「浴衣につけてもかわいいですよー。」
と女の子たちは、すてきなサービスを始めました。
お昼からは親子で夏祭りを楽しみます。
出港してから3週間、練習を重ねてきた「南中ソーラン」の登場には、子どもたちも大興奮。
9階と10階、両デッキを使ってのソーラン節は大迫力。
大歓声があがったのは言うまでもありません。
他にも、バンド演奏、わなげ、ヨーヨーすくいなども大充実で、フェイスペインティングなど小さなブースもありました。
夕食の時間は、それぞれにちょっと日焼けして、いい顔で現れた子どもたち。
洋上での夏祭りは、子ども達の心の中にしっかりと刻まれたような気がします。