寄港地:エジプト、ピラミッドへ!
まさに今起きましたと言わんばかりの眠そうな表情で集合した子どもたち。長い長い一日の始まりです。港町のポートサイドからバスに乗り、3時間もかけて首都カイロへ向かいます。
まずはナイル川沿いのファルーカ乗り場に到着しました。
ファルーカを見る前に「ファルーカってなに?」「風の力で動く小さいお船だよ。」
口をぽかぁ~んと開けて立ち止まる姿が印象的でした。
みんなはもっと大きい船をイメージしていたのかな?
それでもファルーカに乗り込むと、風の力で動いてるとは思えないほどスムーズに動く船でした。
のんびり流れていく景色と風が心地よく、思い思いに楽しい時間を過ごしました。
舵取りのおじさんに抱っこされて照れていたれんくん(4歳)
お菓子を食べながら景色を眺め、ご機嫌なにこちゃん(3歳)
ナイル川の水面をじーっと見つめるりんたろうくん(4歳)
ファルーカの遊覧が終わりに近づいた時、「もう終わりはいやだな~。もっと乗っていたいな~」とガイドさんにスピードを緩めてもらうようにお願いしました。
すると優しく対応して下さり、ぐるっと帆の向きを変えてのんびり旋回してくれました。
丁度そのタイミングでガイドさんが携帯電話を手にしていたのを見たゆうきくん(4歳)が「あっ!今それでピッてしたから向きが変わったね!」と一言。
もちろん向きを変えたのはガイドさんではありませんが、その発想が面白くてみんなで大笑いでした。
お昼ごはんを食べた後はいよいよピラミッドへ!
ガイドさんの話では、ここは2000年以上前から世界の人々が訪れた「世界最古の観光地」なんだそう。
さすがエジプト…あらゆる面で深い歴史を持っています。
そんな話を聞きながら、バスからピラミッドが見えてくると「あー見えた!」「ピラミッドだ~!」と、お母さんたちの方が嬉しそう!?笑。
「こちらはクフ王のピラミッドです。紀元前2550年頃に建てられ、その高さはなんと146m!!」
ガイドさんの話を聞き、「今から4500年前にこの高さのものを作ったなんて…」と皆、思わずため息。
そして、自他共に認めるピラミッド(とツタンカーメン。笑)ファンのあゆみちゃん(5歳)も本当に驚いた表情で「あんなにおっきいなんて知らなかったねー!ふじさんみたいにおっきいねー!」とかなりびっくりした様子でした。
その一方で、弟のけんしろうくん(2歳)は・・・
保育士 :「けんちゃん!ピラミッドって3つあるんだね~!」
けんしろう:「ちょっと~いま食べてるから~。」(おせんべいをぼりぼり)
保育士 :「あ~ごめんごめん笑!」
ママ :「ピラミッドよりおせんべい。」
けんしろう:「あのさぁピラミッドっておせんべいみた~い。」
お昼寝をしていて昼食を食べ損ねた彼にとってこの時のおせんべいは何より大事だったことでしょう。
ピラミッドには目もくれず黙々とおせんべいを頬張る可愛いけんちゃんでした。
子どもたちはピラミッドに着くと、暑さにやられながらも(ピラミッドよりも)砂があることに大興奮!
船の上にお砂場はありませんから、ピラミッドの真ん前で久しぶりの砂遊びが始まりました。
砂が舞っていようとお構いなしで嬉しそうに遊んでいた子どもたち。
砂漠の砂でお砂遊び・・・。
ダイナミックな遊びで、バスに戻るころにはみんなの手は真っ白でした!
ゆうきくんの砂だらけの手を見て、「その手つなぎたくないなぁ~!」と言いながらも優しく手を引いて歩く翌未さん(お姉さん)の姿が印象的でした。
ちなみにこの日を振り返ってりんたろうくん(3歳)が一番楽しかったことは「お砂遊び」で、二番目に出てきた言葉は「鼻血」だったそうです。
「ピラミッド」という言葉は出てこなかったそうですが、いつか大きくなった時、ピラミッドの前で砂遊びをしていたと知ることになるのかな・・・その日が楽しみですね!
バスの中ではこんな会話も。
あゆみ:「ねぇ、ピラミッドの一番上はどうやって作ったんだろ・・・。」
れん :「クレーン車じゃない?なんか自動のやつとか?」
あゆみ:「でもなーんにもなかったんでしょ?」
保育士:「そうだね、昔はクレーン車なかったんだよね。どうやって運んだんだろうね~。」
れん :「そっかぁ~。」
あゆみ:「どうやったんだろう。昔の人ってすごいね~。」
小学校に入る前の小さな子どもの「WHY(なぜ)」は、実は「WHAT(なに)」を聞いていることが多いと言います。
小さな子どもに「なぜ」を聞かれるときは、実は理由よりもそれが何かを確認したり、共感を得たいときであることが多いことは、子育てをしていて気がつく人も多いはず。
(「なんでお月さま、消えちゃったの?」に対して「本当だ、消えちゃったね。かくれたかったのかな」で満足するような)
ピラミッドが大好きな5歳のあゆみちゃんの「なぜ」が、本当に昔の人たちにまで想いを馳せ、不思議に思う気持ちであることに、成長を感じてしまうスタッフでした。
カイロでの観光を終え、船はポートサイド港を離れます。
次の港は、ギリシャです。
ライトアップされたモスクの神秘的な美しさが印象的なエジプトを離れ、旅はヨーロッパへと続きます。