クルーズ帰国後の感想報告(1)糸山さんの場合

「ピースボート子どもの家」実施第5回目だったクルーズが帰国して、早2ヶ月がたちました。
印象に残った寄港地や帰国後の変化など、参加していた14人のご家族に感想を送っていただきました。

これから少しずつ、紹介していきますね。

第1弾は、5歳のみなみちゃんとともに旅をした、お父さんから。

糸山さんは、父親一人・娘一人で乗船し、船内では他の子どもたちみんなのお父さん的な存在でしたよ!

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1.印象深かった寄港地はどこですか?

ミコノス島やラテンアメリカ、どこも楽しみましたが、一番強く「印象に残っている」のはエジプトです。

ピラミッドの大迫力!初めての砂漠!それに、子どもたちにとっては初めて体験する物売りとのやりとり。

「1ダラー、1ダラー!」の激しい物売りに動じず、「いらない!」ときっぱりと言い切った娘にたくましさも感じました。

子どもたちに、強烈なインパクトをあたえた国だったと思います。

親の私が一緒に見たかったピラミッドより、砂漠の砂や、ラクダのほうに関心があったようですが・・・それもまた旅の思い出です。

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2.地球一周を通しての成長、得たものなどを教えてください。  

「じぶんはじぶんで、これでいい」

私の娘が、日本の保育園に帰ってきて、先生に言った言葉です。

このように自分の感じていることを自分の言葉で表現できるようになったのは、船内でモンテッソーリ教育に出会ったからではないかと考えています。

2歳~6歳、異年齢の子ども達といっしょに学べたことにより、一人っ子の私の娘も「お姉ちゃん」になることができました。

船に乗り、さまざまな人、国、言葉、自然、気候、風習、食事、衣装、文化などに、実際に触れて、見て、聞いて、味わって、臭いながら、体感できる 貴重な経験をしました。

娘は、この船旅で、自己選択する意思や判断力が育ったと私は感じています。

「知ることは共に生きること」。

知らないから、偏見が生まれる。知らないから、争いが起こる。

偏見や差別を作り出しているのは、間違いなく大人である私自身でした。

どんな 寄港地に行っても、無邪気に、その国の人々と遊んでいる娘を見て、学ばさせていただきました。

「みんなちがってみんないい」んです。

相手を知り、 差異(ちがい)を認めることができるようになれば、その差異のままでつながりあえる世界ができるようになるのではないでしょうか。

国境を作っているのは、大人である私自身でした。

国や民族、宗教などにとらわれず、娘が「自分は自分で、これでいい!」と言ったように、私も、一人の地球人として、独立 して生きていきたい、と感じました。

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3.今後乗船を考えている親子へメッセージをお願いします  

船は最高です!

もし「船に乗ろう」という気持ちが今あるのなら、それは、きっと今が乗船するタイミングなのだと思います。

私は、この旅で多くの仲間を得ることができました。

乗る前は、不安や心配が大きいと思います。

でも、心配ありません。

多くの仲間が待っていますから。

もちろん、子どもにも、新しい仲間が待っています。

およそ、100日間、共にご飯を食べ、共に生活する中で、自然とみんなが家族のような存在になります。

船に乗る前、私は一人ぼっちでした。

しかし、下船してからは、多くの仲間(家族)に支えられながら、 生きています。

一番救われたのは、私自身かもしれません。

子どもといっしょに、地球一周できるすばらしい機会を提供していただいたピースボー トには、本当に感謝しております。

ありがとうございました。

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4.帰国後、我が家のエピソード  

私たちは九州に住んでいますが、娘は、船で仲が良かった友達がいる横浜を「近所」だと思っています。

「地球儀で見ると、こんなに近いよ!飛行機ですぐじゃん!行こうよ!」と言います。

地球一周した娘にとって、地球も小さくなって、国内なんてご近所と思えるほど、世界を身近に感じているのだなと知りました。

先日も、映画を見ていて、「あ!白と青の国だ!」と、映像が少し流れただけでミコノスがわかりました。

旅の番組を見るのが、楽しみになって、「お父さん、ここ行ったね!」と嬉しそうに話しかけてきます。

そして、船を降りても、友達!

娘は、いつも船で出会ったお友達のお話をします。

「今どうしてんだろうな~。みなみは運動会だけど、みんなも運動会かな~」

なんて言って、いつも会いたいと言います。

そこで、やり始めたのがSkypeによるテレビ電話です。

電話でだとなかなか、話すことができないけれど、顔を見ながらだと、いろんなお話ができます。

同窓会も楽しいです。

まだ下船して、1ヶ月ほどしかたってないのに、6家族が集まって同窓会をやりました。

かけがえのない仲間と、その子どもたちとの再会。

会うたびに互いの成長を喜びあいます。

これからも毎年開いていけたらと感じています。

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