洋上レポート(6):ベトナム街歩き編
ベトナムに到着しました!!
強い直射日光と、人の熱気、ドリアンの匂いに包まれる街、ダナン。
ベトナムではホーチミン、ハノイに次ぐ、第3の商業都市です。
90歳のおじいちゃんと一緒に、ニコちゃん、ミリちゃん、ももちゃん、あんちゃん、コアくんの5人のお友達みんなでダナンでいちばん大きなハノイ市場へ行きました。
7歳のニコちゃんには、初めてのベトナムに対する疑問がいっぱいだったようです。
「どうしてお金はらうときピッピッってやらないの?(バーコード、レジのこと)ぜんぶのフルーツが何円か、ベトナムのひとたちはおぼえてるの?」
「ごみがいっぱいおちてるね!!あっちもこっちもいっぱいだよ~。
みちにごみすてちゃいけないのにね。ほいくえんでおしえてないのかな。
あ、あのひと、おとなだけどすててる!!」
「バナナあまいね。千葉でたべてるバナナとちょっとちがう~」
「わ~どうろにやぎがいるよ!!ベトナムのみんなはやぎをかうのかな~」
「ベトナムってあついからすぐつかれちゃうよね。
みんなニコちゃんみたいにしょうがっこうまであるいていくの?つかれちゃうよね~」
地元のビールを飲んで、アオザイを着ているお姉さん達を見て、色とりどりの果物や野菜が所狭しと並ぶ市場をちょっとのぞいて写真を撮るだけで
「あぁ、ベトナムに来たなぁ。楽しいなぁ!!」
なんて、それだけで大人は充分満足できちゃうもの。
「おみせにレジがない」「たてものがちがう」「せんたくものはおなじ」──子どもたちは、違う・同じ・似てる、など、自分の知っている日本の社会とベトナムで出会う風景を比べ、それぞれに自分の中で消化しています。
ガイドブックに書いてあるものをそのままなぞって観光をして満足している私たち大人より、子ども達はずっとずっと、そのままの世界を体験・体感しているなぁと教わります。
一日ママとは別行動をしていた桃ちゃんはお部屋に帰ってきてからもベトナムの話がいっぱい。
桃ちゃん:「ベトナムのいちばってね、す~ごっく、くさかったんだよ!!」
ママ:「そう?くさかった?でも日本でも、納豆とか、ちょっとにおいがするけど桃は大好きでしょう?
ベトナムの人たちも、お魚のにおいのお醤油とか、ちょっと強いにおいのドリアンが好きなんじゃない?」
桃ちゃん:「(ちょっと考えてから)あ、そういうことか~」
1歳8ヵ月から7歳までのみんなは、自分が体験したこと、感じたことや理解したことを、整頓された言葉で表現できるわけではありません。だけど、こうして少しずつ、子ども達の想像力や他者に寄り添う力が、船の中で、地球の各地で、ゆっくり自由に開花していくのでしょう。
差別も偏見もない幼い子ども時代に、「みんなちがうけど、みんないい」ことを子どもたちがそれぞれに感じてくれたらいいなと思います。
さて、ベトナム寄港翌日は、船に乗船中のゲスト、アンさんとチンさんが子どもの家にお話をしにきてくれました。その様子はまた《次の記事》でご紹介します。