ベトナム・ストリートチルドレン施設を訪問
ベトナムでのオプショナル・ツアー「ストリートチルドレンのいま」に2組の親子が参加しました。
港から車で約40分。
ダナンでは唯一のNGO「ダナン・ストリートチルドレン・プログラム」を訪ねました。
センターの子どもたちがひとつの「家族」として集団生活をおくる「ファミリー」や、彼らがやがて自立して生活していくための職業訓練所を訪問するコースです。
大人にとっては、手作りのお手玉や文房具などを自分たちの手でセンターに届けることで「助け合うこととは?」ということを考えるきっかけになります。
子どもたちにとっては、一緒に遊んだ子どもたちの表情がいつまでも心に残る・・・ことを祈って(笑)、さあ出発!
今回、子どもたちは援助物資を携えて、10歳~21歳までの男の子が過ごす「家」と呼ばれる施設を訪問しました。
現地の子どもたちにとっても、いつもPBの参加者は大人たちばかりだったので、「こうして子どもたちがきてくれてとても嬉しい!」と所長さんが話していました。
ベトナムには、現在約5万人のストリートチルドレンがいます。
「ストリートチルドレン」と一口で言っても、親から離れて路上生活をおくる子、親のいない子、家の経済的事情でこのセンターにいる子など、その事情はさまざまです。
「海や山で観光をすることもできたろうに、子どもたちに会いに来てくれてありがとう。今日聞くこと、出会う子どもたちのことを決して忘れないでください」
という所長さんから、職業訓練所では、どんな背景の子どもたちがどんな学びを得ているかという話を聞きました。
もともとは町の中でゴミを拾って生きてきた子もいるという話、その子たちが「家」を得て生き生きと勉強していることなど、大人たちは真剣な面持ちで聞いています。
・・・そういう時間は子どもたちにとっては退屈な時間になりがちですが、
保育士スタッフのカニちゃんも同行してくれるので大丈夫。
葉っぱ拾いや探検ごっこなどして楽しんでいました。
お母さんたちにとっても、こういうときの話を集中して聞くことができるのは嬉しいこと!
約3時間、ボール遊び、折り紙、似顔絵、歌などたっぷり交流をしました。
交流でベトナムの歌と日本の歌を歌いあっていたとき、参加していたみんなが驚くような感動がありました。
5歳のユキトくんが突然、「ゆきと、はたらくくるまの歌をうたいます!!」と大好きな歌を一人で歌い上げ、全員の前で披露してくれたのです。
大人は往々にして、「かわいそうな子どもたち」のイメージを作り上げて、真剣に「自分には何ができるのだろう」と考えるのですが、
結局、問題があまりに大きくて、そのまま思考停止してしまったりします。
大人がそうやって立ちどまっている間にも、子どもたちは果敢に友達作りをして、その場を笑顔でいっぱいにしてくれます。
みんなの前で歌を披露したユキトくんが大人気なのはもちろん、まだ2歳のひなたちゃんとシンちゃんだって、大人よりもずっと早くお友達を作ります。
最後、バスで施設を出るときには、ベトナムのお兄ちゃんたちがいつまでも手を振ってくれました。
周りの大人たちは皆、それに一生懸命応えるゆきとくんの姿にも感動。
ゆきとくんにとっても、忘れられない交流になったようです。
中国の家庭訪問に引き続き、ここでも、ゆきとくんの素晴らしい感想が聞けました。
「ゆきとが心を込めて作った旗は、その国の人にあげたいと感じた。だからお友達にあげるの(現地の)」
帰りのバスの中では、
「ゆきとは、楽しいとも感じたけど嬉しいとも感じた。そして旅はまだまだ続く・・」
(→今、ゆきとくんの中で「楽しい」と「嬉しい」の違いを模索している様子。すごい!!)
翌日の洋上「子どもの家」の保育では、登園するなり国旗の本を取り出し、
「つぎにおともだちにあいにいくのは?ヨルダン? ゆきと、ヨルダンのはた、つくる!」
と、さっそく旗作りのお仕事に挑戦したゆきとくんなのでした。