サウジアラビアに、特別寄港!
4月25日、もともとの予定にはなかったサウジアラビアに寄港することができました!
「日本から国際交流の船旅が来るならぜひ」と、サウジアラビア政府からご招待を受けた幸せ者の私たちは、この日が楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。
サウジアラビアは中東の国で、サウード家を国王に戴く絶対君主制国家です。
サウジと言えば・・・メッカがある。
世界一の原油埋蔵量を誇る国である。
そして、潤沢なオイルマネーを使って発展を遂げる超近代都市の姿。
ワクワクしますね。
今日出会うことができるのは、どんな人たちなのでしょうか?
女性は”アバヤ”と呼ばれる黒い衣装で全身を覆い、外出先で男女の同席は禁止、アルコールの摂取も厳禁、一日5回の礼拝を行うなど、大人だとまず、厳格なイスラム教義国であることばかりが連想されがちです。
でも子ども達はまず、朝、船の窓から見える紅海の色に大興奮!
「うわぁ~きれい!」「みずいろだ!」
「ちがうよ!エメラルドグリーンっていうんだよ!」
なんて言い合いをしながら喜んで窓の外を見ていました。
そして船を降りると目の前に大きなテント。
その前には日本とサウジアラビアの国旗が風になびいて並んでいます。
この日のためだけに建てられたという巨大テントの入り口には、メッカからきたと言われる聖なる水とおいしいデイツを持った現地の方々が出迎えてくれました。
アラブの音楽とその雰囲気に喜ぶ大人と怖がる子ども・・・笑。
入口で既に泣き出しそうな子もいました。
デイツを食べたれんくん(4歳)はなんとも言えない表情を見せてくれました。
お口に合わなかったかな?
テント内のバザールでは色々なものに触れることができました。
コーヒーポットひとつとっても日本とは全く違い、「アラジンみたい!」「ジーニーでてくるかな?」と楽しんでいました。
楽しく、大歓迎の文化交流のさなか、テレビ番組の取材のオファーを受けました。
現地の子ども向け番組の取材です。
一言せりふを言うだけの簡単なものでしたが、ドキドキの子どもたち。
みんな恥ずかしがっていました。どこへ行っても人気者ですねぇ~。
また、サウジアラビアの国旗をもらったゆうきくんは嬉しそうなこの表情!
ランチは豪華なラクダのお肉とビュッフェ。
「ラクダさんかわいそうだから食べられない。」とあゆみちゃん(5歳)。
そんな彼女の両隣で「せっかくだからいただきましょう」とラクダのお肉に挑戦したあゆみちゃんママと保育士・・・笑。
ふわふわ柔らかくて思ったより臭みの少ないお肉。とっても貴重な経験でした。
さて、午後は場所を変えての交流プログラム。
バスで砂漠のほうまで行きました。
ここで初めてラクダに乗ったりんたろうくん(3歳)は、怖がってもう泣く寸前!
それでもなんとか、ラクダには乗ることができました。
一方でラクダに乗るために暑い中頑張って順番待ちをしていたにこちゃん(3歳)は、いざ乗る時になって怖くなってしまい、乗ることができなかったそうです。
それでも、「にこちゃんね、ラクダにのったの!落ちそうだったけど棒につかまって助かったの!すごくこわかったの!」と保育士に話してくれました。
順番を待っている間にいろんな人がラクダに乗っている様子をじーっと見ていて、もう自分もすっかり乗った気分になったようです。
そんな可愛らしいにこちゃんの発言をすっかり信じていた保育士が、乗っていないというまさかの事実を知ったのは翌日でした笑。
子どもって本当に面白いですね!
帰りにはツアースタッフになりきって「みなさーん!20号車はこっちですよ~!」と言いながらバスまでの誘導をしてくれた子どもたち。
帰りのバスでは「ばいばぁ~い!またあそんでね~!」というけんしろうくん(2歳)の大きな声が響いていました。
朝は現地の人を見ただけで泣きそうだった子どもたちが、午後には握手をしたり抱っこしてもらったりしてニコニコしていました。
「アラブ」という言葉を聞いたとき、子ども達がまず思い出すのは、現地の人のあたたかさとスパイスの香り、それにラクダの背中のぬくもりかな?
テレビで世界に出会う前に、本物の世界に出会い、原体験を重ねること。
それはきっと、大きくなった時の想像力の広がりにつながることでしょう。
サウジの人に受け入れていただき、本当に素敵な一日でした。