パナマ寄港「パナマのジャングルでナマケモノに出会う」

一日かけてゆっくりとパナマ運河を通過し、今日はいよいよ、パナマのバルボアに寄港です。
『ボート遊覧とガトゥン閘門見学』というツアーをレポートします。

晴れたら異常気象、と言われるほど、雨のよく降る雨季のパナマ。
ところが、パナマ運河を遊覧した昨日はほとんど雨に降られず、パナマのお天気が子どもたちの期待に応えてくれたようでした。

朝こそ雨が降っていたものの、1時間半ほどかけてバス移動しているうちに雨は止んで快晴に!!
とっても気持ちのいいボート遊覧日和となりました。

ピースボートは前日にパナマ運河を通過し、カリブ海側から太平洋側に進んできました。
今日のツアーでは、バスで再びカリブ海寄りにある、ガトゥン湖まで戻ります。
ガトゥン湖は、パナマ運河のために作られた人工湖です。
人工湖と言っても、山を掘って雨水を貯めて作った湖だそうで、周りには自然がたくさんあり、言われないと人が作ったものだとは分かりません。

むしろ水があることで豊かな生態系が育まれ、植物も鳥も魚も、数百種類生息しています。

その自然たっぷりの湖を遊覧し、みんなで自然の植物や動物を観察しました。

1時間の遊覧で、見ることができたのは、小さな黒いおさるさんに、とても愛らしいナマケモノ、ワシタカという鳥、そしてはっきりとした姿は見えなかったものの、オオハシという、大きくてカラフルなくちばしを持つ鳥の鳴き声まで聞くことができました。

「あっあそこにいた!!」と誰かが姿を見つけると、「どこどこ?!」と大人たちも必死です。
にこちゃんもそんな大人に混じってがんばって鳥や動物を探していました。
最も大きな歓声があがったのが、ナマケモノが姿を現したとき!!

木の上でお昼寝しているナマケモノ、とっても気持ちのよさそうな寝顔を見せてくれました。

ちなみにナマケモノは、自分の木を自分で育てる、とってもエコなガーデナーなんです。
ほとんどの時間を木の上で過ごし、毎日長い時間をかけてゆっくり食事をします。
そして一日に一回だけ地面に下りてきて、木の根元に穴を掘って糞をします。
その上に、ゆっくりゆっくり、丁寧に土をかぶせます。
あんなに動作がゆっくりなナマケモノ、わざわざ木の下に降りてきたら天敵に狙われる機会も増えてしまうでしょうに、それでも糞は木の下で。

どうして?の質問に「必要最小限に食べ物を得て、無駄な動きはせず、森に恩返しをする。ナマケモノは、自分を育ててくれる木を、自分でも育てる、とっても省エネでエコな動物なのよ」とガイドさん。

にこちゃん、みりちゃんも「ふーん」とうなずきます。
ナマケモノが、一年に一回赤ちゃんを産むという話をガイドさんがしていた時、5歳の誕生日プレゼントにお友だちからもらったネックレスを触っていたみりちゃん。
自分のお誕生日と重なったのか、「ナマケモノさんも、きのうえでおたんじょうびするのかな?」とこっそり聞いてきました。
なんとも子どもらしい発想で、木の上でパーティーをしているナマケモノを想像して、先生も思わずにんまりしてしまいました。

たっぷり遊覧ボートを楽しんだ後は、パナマ運河のガトゥン閘門見学です。

短い見学時間でしたが、運よく、船が門を通過しているところをちょうど見ることができました!!

しかも、パナマックス(=パナマ運河を通行できる横幅ギリギリ)の、大きい貨物船!!
船と運河との隙間は、左右わずか2フィート(60センチくらい)しかありません。

門が開いて水位が下がり、大きな貨物船もぐぐぐっと下がっていくところも見れ、にこちゃんも真剣な顔つきで門と船の間を覗き込んでいました。
実は前日に、パナマ運河遊覧に合わせて、『子ども向け寄港地お話会~パナマ運河編~』 を行っていました。
パナマ運河の模型や小さなピースボートを作り、実際に水も使ってパナマ運河の仕組みを子どもたちに実演して見せました。
模型の門が開くと水位が変わり、船が上がったり下がったりする様子を、興味津々で見ていたにこちゃんやみりちゃん。

今日は本物のパナマ運河が目の前に広がっているのです。

船が下がる様子を見ていたにこちゃん、水位の変化に気づいたのか、「おみずー」と言っていました。
大切な実体験がまた一つ積み重ねられたと感じました。

ちなみに、パナマ運河のお話会を行ってくれたのは、有志で集まって下さったボランティア通訳さんたち!!
忙しい通訳の仕事の合間に、子どもたちへのお話会の準備を行ってくれました。
みなさんありがとうございました☆

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