子ども会議~スポーツデッキ編~
地中海に入り、外気温は21度、海水温は18度と、比較的暖かく過ごしやすい気候になりました。
明日から5日間の連続寄港地(バルセロナ・マルセイユ・モナコ・チビタベッキア)を訪れる予定で、大人も子どもも楽しみにしている様子です!
ピースボートの船内には、“船のルール”があります。
例えば…
“船内は走れないけど、スポーツデッキでは走っても大丈夫”
“船の扉はとっても重たいので、扉は大人が開閉する”
子どもたちは乗船した日から、こういったルールを認識し、守って安全に過ごしています。
2歳から6歳の子どもたちは、もちろん身体を思い切り動かしたい時期です!
発散できる場所に限りがあるのは、ストレスがたまります。
子どもの家でも保育室で教具を使ってお仕事(*)をするだけでなく、ランチへ出かける途中で、スポーツデッキにより、身体を動かし遊んでいます。(*:子どもが真剣に取り組むことは “Play / 遊び” ではなく “Work / お仕事”。モンテッソーリ保育の現場では、子どもの活動を “Work / お仕事” と表現します)
子どもたち自身で【何をして遊ぶか?】を、『子ども会議』で話し合うので、その様子をご紹介します!
初めての『子ども会議』では、和美先生がお見本で議長となり、多数決をとりました。
議長の役割が分かった子どもたちは、次の会から子ども会議を自分たちで進めることになりました。
その日、議長になった子は、黒板やチョーク、黒板消しなど、必要な道具を自分で準備します。
【なわとび】・【ぼーる】・【しっぽとり】
この3つを黒板に書き出し…
ひらがなが書けない子どもも自分で考え、絵を描いてみたり、みんなに伝える術を考えます。
議長になった子どもは…
「“なわとび” が いい ひと て を あげて くだ さい」
「“しっぽとり” が いい ひと?」
みんなの前に立ち、質問します。
議長になるということは、子どもたちにとって特別で、なんだか誇らしげな様子です^^
1人1回のみ手を挙げてもらい、多数決をとります。
「きょう は、 ぼーる が 1にん、 なわとび が 4にん、 しっぽとり が 1にん だった ので…」
「なわとび に きまり です!」
多数決で人数が多かったものを、みんなに発表します。
“多数決”ということを受け入れるのが難しく、時には悔しくて「しっぽとり が よかった~!」と、涙する姿もありました。
「つぎ は、 しっぽとり できる と いいね」と、声をかけられ、気持ちをぐっと抑え、切り替えられるようにもなりました!
時には…
「ほく は、 ぼーる が いい ので、 きょう は、 ぼーる でも いい です か?」
多数決ではなく相談を投げかけ、みんなが「いい です よ^^」と言えば、議長の提案で決まることもあります。
遊びが決まると、必要な道具の準備がはじまります!
青色のリュックサックに、みんなで決めたボールや縄跳びを入れ、自分たちで背負ってスポーツデッキに出発です。
スポーツデッキを使っている人がいなければ、みんなで使えますが、誰かが使っていたり、雨上がりなどでデッキが濡れていると使うことができません。
使える日には「やった~! きょう は つかえる!」と、喜んでいます^^
まず遊ぶ前に、準備体操を行います♪
「1・2・3・4~!」
「5・6・7・8~!!」
みんなでかけ声をして、屈伸や開脚などをします!
しっぽとりでは…
しっぽを取られないようにと、真剣です!
最後までしっぽを取られずに残った回数を数えたり、しっぽが取られないように自分なりに作戦を考えたりしています。
ボール遊びでは、投げたり蹴ったりしてボールを追いかけます!
縄跳びでは「いろはに ほへと~♪」と、歌いながらゴム遊びのようにして身体を動かしたり…
大縄跳びにもチャレンジしました!
地球一周しながら自主性を大切に子どもの家で過ごす子どもたちの会議が、今後どんな風に進むのか…楽しみです^^
(川上つかさ)