モンテッソーリを体験!~感覚の洗練日~
ピースボートには【水先案内人】と呼ばれる、各分野の第一線で活躍しているゲストが乗船し、講演やワークショップを行います。
ピースボート子どもの家のアドバイザーとして乗船していただいている深津高子さんも【水先案内人】の1人として、保育の合間に乗客へ向けて子どもから始まる平和について、お話いただきます。
今回は、子どもたちが日々使っている道具を会場に運び、乗客の皆さんに体験していただく『感覚の洗練日』を行いました!
初めに紹介したのは【ピンクタワー】
3歳から6歳のモンテッソーリ環境にある、視覚をつちかう教具です。
10名のボランティアを募り、1㎝から10㎝まで、1cmずつ変わっていくピンク色の立方体を後ろに回した手に乗せていきます。
1人につき1個ずつお渡しした、10個の立方体を積み上げて塔を作るのですが・・・
「一番大きい立方体を持っていると思う人は出してください」
「次に大きいと思う人?」
「3番目は・・・?」と順番に出していただきます。
「えー、私かな」、「私じゃないと思う」
「難しい~」、「あ、違った!!」などと、会場は大盛り上がり。
2歳のお子さんもお母さんと一緒に参加しましたよ^^
ピンクタワーの体験の後は、モンテッソーリ教育の環境で使用している『感覚教具』に触ることができる時間です!
「視覚」、「聴覚」、「触覚」などのグループごとに分け、皆さんに参加していただきました。
それぞれのグループに、子どもの家スタッフがつき、いろいろなご質問に答えます。
「これは何に使うの?」
「本当に幼い子どもが理解するんですか?」
「この道具の対象年齢は何歳ですか?」
「秘密袋って、何を入れるんでしょうか…?」などなど、
本当に様々なご質問を受け、各グループが興味津々な様子でした!
感覚教具を体験した後は、スウェーデンの協力ゲーム【サムスペール】を行いました。
【サムスペール】はスウェーデン語で【協力する】という意味で、10人が一言も話さず、指差しもせず、いくつかある目標のペグを協力して釣り上げ、枠へ移動させるゲームです。
サムスペールを体験していただいた10名は、“言葉のないコミュニケーション”を楽しんでくださったようです^^
高子さんは、この体験型のワークショップの他、いくつもの講演も行ってくださいました。
「モンテッソーリとは?」という講演では、
モンテッソーリ教育がどのように生まれ、マリア・モンテッソーリさんはどういう方なのか、お話いただきました。
中でも「発達の4段階」では、0歳から24歳の人間の成長段階を紹介!
モンテッソーリは子どもだけのものだと思われがちですが、先住民族やスポーツ、女性刑務所、認知症ケアなど、様々な世代分野で活用されていることを説明してくれました。
また、「自分で考える人間を増やそう」という講演では、人間の自立についてお話しいただきいました。
ちょっと不便が楽しい生活につながること、
世代を問わず、人が自立するには「旅館のお客さまになりすぎない」が、キーワードであることを説明してくださいました。
高子さんの講演会は、回を重ねるごとに熱心にメモを取る方が増えました!
ピースボートの旅は、観光旅行だけではない学びや、新たな発見、チャレンジの連続です♪
(丸木佳里)