「できることから任せています!」植物の水やり
『ピースボート子どもの家』で旅する子どもたちは、モンテッソーリ教育の環境で日々過ごしています。
子どもたちは目的のある活動をしており、私たちはお仕事(※)と呼んでいます。(※子どもが真剣に取り組むことは “Play / 遊び” ではなく ”Work / お仕事”。モンテッソーリ教育の現場では、子どもの活動を “Work / お仕事” と表現します。)
今日は【環境の世話】のお仕事で、『植物の水やり』についてご紹介します!
ある日、はなちゃん(3歳)が
「(植物に)おみず を あげたい!」と、登園してきました。
初めての『植物の水やり』だったので、保育士が「植物の旗を、見に行ってみよう」と、声をかけます。
この“旗”とは、94回クルーズに参加していた、えまちゃんが作ったものです。
ピンク色の三角旗には、【おみずがほしいです】
黄色の四角端には、【おみずをもらいました】と、書かれています。
子どもたちは、この旗を見て植物に水をあげるべきか?を考えます。
棚にジョウロを取りに行き、タンクに水をくみに来ました。
こぼれないように、水を細く出し、ブリキのジョウロに水が入る『チョロチョロ…』という、何とも言えない音に聞き耳をたて、水の不規則な動きに見入っています。
保育士と目が合い、ニヤリと笑顔です!
保育士が植物に水をあげるのを見て、
「はなちゃん も やってみたい!」
「 やってみるー♪」と、心が躍ります。水が土に吸収されるところが楽しいようです。
「もっとやる!」
さっきより小さな植物を見つけたので、机に持ってきて水をあげてみます。
「土、見える?」と、保育士が聞くと、覗き込んでいます。
なんとも真剣な表情です!
次に【おみずをもらいました】と、書かれた黄色い旗を差し替えます。
日頃から、お友だちが水やりをしているところを見ていたので、保育士が細かな手順を伝える必要がありませんでした。
最後に机に持ってきた植物を、元々あった場所に戻します。
(そうそう、鉢皿ごと持って、そーっと)←保育士、心の声
私たち大人は、ついつい手や口を出しがちですが、信じて見守っていると、子どもたちの何とも言えない満足感に充ちた表情に出会い、一緒にハッピーな気持ちなります(^^)
(木村衣里)