フルーツパーティー常夏の南国
シンガポールを出航した翌日は、港で仕入れた新鮮な南国のフルーツをたっぷり味わうことができる「フルーツパーティー」です。
前日、にこちゃん(3歳)のママが「にこ、明日はフルーツパーティーだよ!」と言うと、にこちゃんは「どこの島でやるの?」と一言。
なんだかグローバルな発想ですが、会場は船ですよ、にこちゃん。笑
保育中、いつもより降園時間が少し早いからお昼寝も短いことを伝えると、えまちゃんが「だってきょうフルーツパーティーだもん!」と満面の笑み。
お昼寝から起きてすぐ、「フルーツパーティー、食べすぎちゃったらどうしようね。」と、ゆうきくん。
寝ても覚めても、みんなの頭の中はフルーツ一色です。
いちじくが大好物のせいかちゃん(5歳)は、この日の保育中、「いちじくたべたい。いちじく、あるかなぁ~」と、何度も何度も言っていました。
残念ながら会場にいちじくはありませんでしたが、マンゴスティンを見て「せいか!これがいちじくみたいなもんや!」とお父さん…笑。
会場では、姉妹揃って香港で購入したチャイナドレスを着て、みんなの注目を浴びていた小林姉妹。
ゆめちゃんは汗だくになりながらも、口いっぱいにフルーツを頬張っていました。
ちょっとした機会にドレスアップできるのも、船旅の魅力ですね。
ゆうきくん(4歳)は、マンゴスティンの厚い皮が硬くて苦戦。
お姉ちゃんに助けてもらって皮をむくと、真っ白の中身を見てさらに困ったような表情。
みんな初めてだらけで、一口目は半信半疑!?
いい表情に、大人は大爆笑です。
同じく4歳のりんたろうくんは普段は食わず嫌いも少なくないほう。
だから、この日初めて見る、マンゴー、みかん、ドリアンをパクパク食べたことに、お母さんも保育士の先生たちもただただびっくりしていました!
お友達と一緒に食べること、それにテーブルの楽しい雰囲気って、大事なのかもしれないですね。
2歳のけんしろうくんは、お皿の上のスターフルーツを不思議そうにじーっと見て、今度は手に取ってまたじっと見ています。
先生が「おほしさまみたいだね!けんちゃん、それ食べられるんだよ。」と言うと、恐る恐る一口かじります。
・・・少し間があり、渋い顔をして、すぐにお皿に戻していました。笑
5歳のあゆみちゃんとせいかちゃんは、出港して2週間にして大の仲良し!
2人で、目の前でスイカのカービングをするお姉さんに惹きつけられるように近づいていきました。
お姉さんの表情と手先を真剣に見つめています。
かなり長い時間見たあとで、お姉さんとおしゃべりを始めました。
「ねぇどうやってやるの?」「どうしておはなばっかりなの?」
「ちょうちょはかける?」「ちょうちょにしてみてー!」
とリクエストまでしはじめ、お姉さんもタジタジでした。
フルーツパーティーのスタートから、会場に人が誰もいなくなるくらい最後の最後まで、大量のフルーツを食べ続けたのは、3歳のりんちゃん。
一度も席を立たず、ただ黙々と。
これでもかというほど食べ続け、〆にしっかりとマンゴーラッシーを選ぶ大物ぶりです!
泡を口の周りにつけて、まるでビールを飲むおじさんみたい。笑!
その姿は周りの大人を爆笑の渦に巻き込みましたが、本人はいたって普通に、大満足でした。
食べ終ったゆうきくんは、「ねぇ、フルーツパーティーあしたもある?」。
ゆうきくんは翌日も、2日たっても3日たっても、「フルーツパーティーたのしかったねぇ~。」としみじみ言います。
お腹がいっぱいになって夕飯が食べられなかったこと、マンゴーをいっぱい食べて嬉しかったことなど、本当に嬉しそうに先生に話してくれました。
世界にはいろんな果物があることを美味しさとともに実体験して、それを大好きなお父さんやお母さん、お友達と一緒に共有できる。
そうだね、ゆうきくん。それはなによりの幸せだよね!
ついき:
子どもの家参加者のひとり、えまちゃんのお父さんは、ピースボートのスタッフです。
えまちゃんの生活環境と、お父さんのお仕事環境が同じなのは、えまちゃんにとって複雑です。
「スーツのときは、お父さんはお仕事だからね」を約束に頑張っているえまちゃんですが、
フルーツパーティーのこの日は、お父さん、アロハ姿でご活躍・・・ 笑
「おとうさん、おしごと、・・・じゃない!いっしょにたべよう?」
「いや、今日はね、この格好で仕事なんだよね」
「でも、おしごとのかっこ、じゃない・・・」
3歳のえまちゃんが、仕事するお父さんに慣れるまでもうしばらくかかりそうです。
でも、仕事する親の背中が見えるなんて素敵なこと。
大好きなお父さんをみかけても一緒にいられない日もあるけれど、頑張れ、えまちゃん!