国際平和デーに考える『平和と学び』🕊️
9月21日は、国連が定めたピースデー(国際平和デー)です。
すべての国と人々が平和を推進することを促すために、非暴力や停戦を呼びかける国際平和への願いが込められた日。
1981年に国際連合(UN)が最初に宣言し、2002年以降は毎年9月21日を記念日とし、各地でイベントが行われています。

ピースボートVoyage121でも、平和を語り音楽で繋がるトーク&ライブや、「あなたが想う平和とは?」を話し合う平和交流会が行われました🕊️


このブログでは、マリア・モンテッソーリが考えた『平和』についてご紹介します。
モンテッソーリさんが提案した『子どもの自主性を大切にする魂の育み』は、Education for Life(人生をかけての自己教育)や Aid to Life(生命が育つ援助)と表現されます。

これは『知識や技術を詰め込むこと』ではなく、平和を目指して、命や心を育む取り組みです。
誕生から人生の最期までを通じ、生命を支えることを目的としています。
平和学の父 ヨハン・ガルトゥングは、単に戦争がない状態を「消極的平和」、貧困や差別などの構造的な暴力がない状態を「積極的平和」と定義しました。
一方、マリア・モンテッソーリは「大人と子どもの戦争」を指摘します。
子どもの意思を奪う行為(危ないから止める、急いでいるから手を出す)これこそ日常に潜む戦争です。
モンテッソーリさんにとって平和とは、自らの意思で行動できる状態であり、さらに他者の意思を受け入れる力でもあります。
つまり、平和を育むことは、多様性を尊重する力を日々育てることにほかなりません。

モンテッソーリ教育の環境では、子どもに関わる大人を教師ではなく“ガイド”と呼び、教える存在ではなく、子どもに合った環境を整え観察する役割を担います。
子どもは自ら選んだ活動に集中するので、クラスは静かで落ち着いた雰囲気になります。

大きなルールはただ一つ
『人(自分も含む)や物を傷つけないこと』
その下に、クラスにある様々な道具は1セットずつの用意のため「使った物は元に戻す」「他者が取り組んでいる時は待つ」といった細やかな約束があり、すべては自分と他者への敬意に基づきます。

そうして、適切な準備ができた環境で育った子どもたちは、元々秘めている優しさを存分に発揮することができるのです。

「ずっと続く平和を築くのは、教育の仕事。
政治にできるのは戦争を回避することだけなのだから」
――マリア・モンテッソーリ

平和は遠い理想ではなく、子どもたちの毎日の生活の中から育まれます。
小さな『やってみたい』という気持ちに耳を傾け、人や物を傷つけず、他の人への配慮を忘れない範囲でその気持ちを尊重することの積み重ねが、やがて『ずっと続く平和』へつながっていきます。

ピースボートの地球一周で様々な出会いを重ね、多くの参加者が『ずっと続く平和』を願う人になってくれますように…🌏💫











