洋上レポート(13):「僕、船長になる」

ピースボート乗船前は、ずーっとトラックの運転手になりたかったトオルくん。
意志の強いトオルくんのその夢は1年間変わることはなかったのですが、船に乗ってからは「船長さん」になりたくなりました。

右から2番目がトオルくん(4歳)

右から2番目がトオルくん(4歳)

そのお話を聞いたお友達に
「えー。いいな。じゃあモモのこともおふねにのせてね」
「アンも!!アンも!!」
「のんちゃんのことも乗せてね」
と未来のトオルくんの船への乗船をせがまれると、
「ちょっと重くなっちゃうから大変だなぁ…」
と、ちょっと恥ずかしそうに笑顔を見せてくれました。

…先日は、10階にあるレストラン居酒屋「波へい」でラーメンを食べていると、オセアニック号の船長さん達がご飯を食べにやってきました。周りにいた大人が、「彼の夢は船長になることなんだよ」と英語で船長に伝えると、ニヤリとして、「Give me high five!」と、ハイタッチの手を出してくれた船長さん。

他のお友達が次々にハイタッチする中で、トオルくんは恥ずかしくなって思わず手を引っ込め、後ろを向いてしまいました。
船長は大きなお腹をぽんぽんとたたき、ウィンクをすると、トオルくんに「船長になると、こんな立派な腹になるけどね」と言って去っていきました。

ハイタッチはできなかったトオルくんでしたが、「あれが船長さんかぁ…」と、目をキラキラさせていました。

チラチラ船長さんを見つめがならもラーメンを食べているかと思っていたら、しばらくすると、「ここがよく見えるね」と、のんちゃんの背中に隠れ、隣のテーブルにいる船長さんを見つめるトオルくん。

「船長さんって何食べるのかな。ラーメンも食べるのかや~」
「ヒゲが生えとる。パパと一緒だ」
「おなか、すごいなぁ(船長さんは本当にお腹が出ています)」といろいろ独り言。

5分程たって、「あれ?船長さんいっぱいおる!!」
と、船長さんと同じ制服を着た人がテーブルに座っていることに気が付いて、とっても驚いている様子。
同じ制服を着た4人が一斉にレストランに入ってきたのに、はじめは船長さんに釘付けで、かなり長い間、周りに気が付いていなかったことに笑みがこぼれてしまいました。

ふとトオルくんを見ると、自分の手のひらを見つめています。
本当はハイタッチしたかったんだろうなぁ。

──子ども達にとって、「大人ってかっこいい!!」「自分もこんな風にこうなりたい!!」
と、将来を真っ直ぐに思い描ける「理想の大人」が周りにたくさんいることって、とっても幸せなことだなぁと思います。

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