はんぶんこ

以前にも「やさしくすることは」、嬉しくて楽しいこと という記事を書きましたが、今日はその第二弾。
譲り合いのお話です。

船の中にはいつでもゆっくりとした時間が流れています。
みんなが楽しむために乗っている船だから、「急いで」「早く」と言う人はどこにもいません。

船には子どもだけでなく、大学生のやさしいお兄さんやお姉さん、元気なおばちゃんや、90歳のゆっくり歩くおじいちゃん…色々な人が乗っています。800人を超える船の中にいるみんなが、子ども達をあたたかい目で見守ってくれます。

公共の場で守らなければならないルールはしっかり伝えますが、「~しなさい!!」「~でしょう!!」「時間ないから早くして!!」と怒鳴られて、大人の都合で子どもの問題を勝手に解決されたり、片付けられたりしてしまうことは、日本の生活よりも少ないように感じます。

どんな遊びをしようか、どこに行こうか、いつ次の場所に移動しようか、誰が使おうか、子ども達が自分たちで決めていけるチャンスや時間がたくさんあります。
お友達と問題がおきた時には、自分の力で問題を解決しなくてはいけません。

…さて、各寄港地に着岸する前は、「航路説明会」というものがあります。

各寄港地で楽しく安全に過ごせるように、ジャパングレイスとピースボート事務局から注意事項の確認などをする時間です。
寄港地説明会は夕方16:30からなので、保育園が終わった後、子どもたちは子どもの家で先生たちと一緒におやつを食べながらママ達の寄港地説明会が終わるのを待ちます。

この時間、実は最初の頃はおやつの奪い合いばかりでした。
「●●くんばっかりいっぱい食べてる!!」
「わたしはひとつももらってない!!」など、泣く子もたくさん。

でも、船内生活も1ヶ月ちょっと経ち、おやつの食べかたにもだいぶ変化が見られるようになってきました。

先生たちが何も声掛けをしなくても、
「それ、1つちょうだい」
「ゆいちゃんがぜんぜんたべてないよ。ゆいゆい、たべる?」
「みんなでなかよくはんぶんこしよう」なんて声が聞こえてきます。

先日の寄港地説明会の時間は、用意されたお煎餅の数が最初から人数分より少ないことにナイキくんが気づきました。

「みんなが食べられないなら、お煎餅はやめておこうか。どうする?」と大人が声をかけると、みんなで「う~ん」としばらく悩んだ後、ないきくんが一言。
「足りないならナイキはいらないよ。みんなにくばる!!あんちゃんたべたいって泣いちゃうもん」と、みんなにお煎餅を配り始めてくれました。
「ないきくん、にこちゃんのはんぶんこしてあげる」というにこちゃんの声につられて、「あんちゃんもはんぶんこ~」「こあもいいよ~」と1歳児たちも声をあげます。

結局はんぶんこしようとしたお煎餅がうまく割れずにぐちゃぐちゃになり、ないきくんが全部食べちゃって、あんちゃんが大泣き、なんてこともありましたが…(笑)

順番に「すべきだ」とか、優しく「しなければならない」と大人に言われるからではなく、「優しくすることが、楽しくて嬉しいこと」なのだ、と今日も子ども達は自然に学んでいっています!

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