洋上レポート(3):一日保育のスタート

※写真を追加しました。

横浜を出港してから4日目、今日は子どもの家初めての一日保育の日です。
今日からおやつも始まるので、おやつ用の陶器のコップや、お昼寝用のタオルケットなど、たくさん荷物を抱えて子どもたちが登園してきます。

かばんを置く場所、手拭きタオルをかける場所など、徐々に覚えてきて、自分でかばんからタオルを取り出してかけに行きます。かばんを置くロッカーやタオルかけは、もちろん子どもたちの手の届く位置にあり、文字が読めない小さな子どもでも、自分の場所が分かりやすいように、個別のマークのシールを貼っています。大人がなんでもしてあげるのではなく、子どもが一人でできるお手伝いをする。モンテッソーリ教育の大切なポイントです。

登園すると、すぐに子どもたちはそれぞれのお仕事に取り掛かります。
ももちゃん(4歳)は粘土遊びに夢中。ハンバーガーを作っているらしく、「チーズがたくさん!!」と言いながら、薄く延ばした粘土をどんどん積み重ねていきます。

めいちゃん、みりちゃんは、カラフルなハートがいっぱいのお手紙を書いてくれました。

あらたくんは、はさみが気になり、手にとってちょきちょき動かしています。紙を用意し、こうやって切るんだよ、とゆっくりやって見せると、紙をどんどん切っていきます。最終的には、紙がなくなるまできり続けていました!!

秩序感の敏感期でもあるあらたくん。ふと気づくと、みんなの靴を丁寧に並べています。一つ一つ向きをそろえ、きれいに線にそろえています。人の行き来があり、靴が乱れているのに気づくたびに、靴ならべを行っていました。

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あらたくんがはさみを使う様子をじっと見ていたお兄ちゃんのとおるくん。とおるくんもはさみやる?と聞くと、こくんとうなずきます。とおるくんには、少し難しい、直線と曲線の渦巻きを渡しました。とても集中し、じっとはさみの先を見つめて切り始めます。直線が簡単だったら曲線もしてみてね、と言ってその場を離れると、しばらくしてから、少しはにかんだ表情で、でも早く見てほしい!!というように小走りで、切った紙を持ってきてくれました。見せて、というと照れながらも嬉しそうな顔で切った紙を差し出してくれます。とっても上手に、正確 にマジックの曲線や直線の上を、はさみで切っています。すごいね、上手に切れたね、というと、とおるくんのはにかんだ笑顔が少し大きくなりました。

できた!!という小さな成功体験が、一つずつ、とおるくんに積み重なっていきます。

また、子どもの家のお約束で、子どもたちは魔法の言葉を覚えています。他のお友だちがお仕事をしているときには、「見てもいい?」と聞いてから見学することです。「みてもいい?」「いいよ」lこれだけで、こども同士の喧嘩がぐっと減ります。

1歳9ヶ月のあんちゃんも、「みてもいい?」を覚えている最中です。お兄さん やお姉さんがお仕事をしているのを見ると、私もやってみたい!!と手を出さずにはいられないあんちゃん。お兄さんたちは少し煙たそうな顔。そこで、「あんちゃん、見てもいい?って言うんだよ。みるだけね。」と言うと、「みてもいい?」とかわいく繰り返すあんちゃん。お兄さんも、「いいよ」と返し、空気が柔らかくなります。保育士といっしょに座って、お仕事を見ているあんちゃん、その目はとっても真剣です。まだまだ手を出してしまうことは多いけれど、がんばって我慢を覚えています。

さて、今日ははじめてのおやつの日でもありました。子どもの家におやつが届くと、みんなで準備を始めます。机を寄せ、お友だちの人数を数え、イスを並べます。「ひとつ足りない!!」「あそこに置けばいいんじゃない?」子どもたちも積極的です。1歳のあんちゃんも進んでイスを運んでくれます。

食器やコップも自分で運びます。小さなトレイに自分のコップとお皿を乗せ、机まで運びます。いちばん小さな1歳8ヶ月のかおるくんだって、ぴったりのサイズのおぼんや食器があれば、自分で運ぶことができます。

おやつ大好きで、いつも一番に自分でおやつの準備をする杏ちゃん

おやつ大好きで、いつも一番に自分でおやつの準備をする杏ちゃん

お茶だって、大人が注ぐのではありません。子どもたちが自分で注ぎます。大人は、子どもサイズの小さなピッチャーにお茶を用意します。こぼしてしまうことはあるかもしれないけど、それも練習。こぼしたら、拭けばいいんです。あくまで、子どもたちの自立のお手伝いをします。

自分で飲み物を注ぐ1歳9ヶ月の杏ちゃんと、自分もやりたいけれど見守るリホちゃん(4歳)

自分で飲み物を注ぐ1歳9ヶ月の杏ちゃんと、自分もやりたいけれど見守るリホちゃん(4歳)

同じ口の動きで(笑)リンゴを食べるコアくんとかおるくん

同じ口の動きで(笑)リンゴを食べるコアくんとかおるくん

食べたあともお片付け

食べたあともお片付け

おやつ後も自分でお方付けをします。自分のお盆を運ぶのを嫌がった2歳のあらたくんには、机の上のごみをお掃除してもらうことにしました。子どもの家には、子どもサイズのほうきとちりとりがあります。
まずは大人がお手本を見せます。
「こうやってするんだよ、見ててね」と、ゆっくり、あらたくんの前で動作をして見せます。
あらたくんはやり方をじっと見ます。「やってみる?」と声をかけると、ていねいに、ごみを片付けてくれました。昨日、おとといはおもちゃの片付けも嫌がっていたあらたくんですが、自分でできることが増えるにつれ、片付けもできるようになってきたように感じます。

お昼ごはんはキッズルームのある9階から6階まで、歩いて移動します。
いちばん小さなかおるくんは、先生と手をつなぎ、反対側の手は壁を触りながらゆっくりおりていきます。

「小さいのにがんばってるね~」「これからお昼ご飯?いってらっしゃい」
すれ違う乗船客の方々がたくさん声をかけてくれます。なんだか、ご近所の方々みんなに見守られている感覚です。たくさんの大人たちと深く関われるのも、船ならではです。

初めての一日保育。順調なスタートとなりました。
子どもたち同士でお友達の名前も呼び合うようになり、異年齢保育ならではの子ども通しの学びあいがすでに始まっています。

さて、もうすぐ最初の寄港地ベトナムです。どんな出会いが待っているのかな?お楽しみに♪

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